愛車とポートレート

フォトガレージ企画がスタートした2017年の夏、房総スタジオでそれぞれの愛車と撮影した写真です。

愛車との想い出ストーリー

撮影のご依頼を頂いたのは、神奈川県相模原市にお住まいの加藤一八さん。愛車のTOYOTA『PROGRES』を訳あって近々手放すので最後の『記念』にという事だった。実はこの車、加藤さんの亡くなられたお父さんが残した車なのだ。

今から16年前、お父さんが会社を退職し、そのお金で購入したお父さんの愛車だ。当時この車が納車されて来た時、加藤さんは思ったらしい。『何かかっこ悪いなあ』と。だからお父さんから借りてまで乗るという事はなかったという。車を購入して7年後、加藤さんのお父さんは癌を患い他界された。

加藤さんは、お父さんとその愛車『PROGRES』の思い出を語りだした。

父は口数の少ない、人前にあまり出て行くタイプの人ではなかったなあ。どちらかというと休みの日は家でテレビを観ているのが好きなタイプの父だった。父は僕には小さい頃から好きな事をさせてくれたんだ。そんなに怒られたこともないな。うちの家族はみんな自分の好きな事をやっているようなタイプで、みんなで一緒に遠出するといったことがあまりなかった。よくいうと個人主義っていうのかなあ。

父が亡くなってから、僕はこの車に乗って日本各地に遠出したんだよね。乗り心地もいいし、馬力もあるしね。遠出するのには良かったな。僕はアニメが好きで、東北や西の方にも『聖地巡礼』にこいつ(PROGRES)と一緒によく行ったよなあ。そういえば父の実家のある秋田にも行ったなあ。

今でも思うよ。この車かっこ悪いなって。でもね、愛着はあるんだよね。だって、一緒に何度も旅したからね。

あ、僕の名前『一八』でしょ。車をみて何か気づくことないですか?そう、ナンバーが18。しかも18が繰り返しになってるんだよね。一八、一八ってねえ。これはね、その当時、ナンバーが選べるようになった時くらいだったと思うんだけど、父がこの番号にしたんだ。納車されてきたとき、何で俺の名前を??って恥ずかしいというか、複雑な気持ちだったけど、今となってはなんか親の愛情を感じるよね。だから余計に愛着が湧くというかね。

今回がおそらく、最後の遠出(ロングドライブ)になると思うよ。いやあ、いざ手放すとなるとやっぱり寂しいね。かっこ悪い奴だけど、何だかんだいって愛着あるからね、こいつに w

※ご本人の許可を得て写真作品として掲載しております。

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